新橋演舞場2階上手奥の食堂では、幕間に芸者衆による点茶席が設けられる。
アート&エンターテインメント
2020.03.16

江戸の粋を受け継ぐ東をどり②
―新橋演舞場が大料亭に!幕間の楽しみ方

撮影=COO PHOTO

「演舞場を料亭に」をテーマに開催される東をどり。その言葉通り、この期間の新橋演舞場には芸者衆による舞台だけではなく、料亭文化が堪能できるさまざまな仕掛けがなされる。有名料亭が味を競う松花堂弁当から、美酒と酒肴、芸者衆の点茶、そして憧れの芸者との写真撮影まで…開幕時間より少し余裕をもって会場を訪れ、開幕前と幕間の各30分間は大料亭へと変身をとげる新橋演舞場のおもてなしを満喫してみてほしい。

新橋の老舗料亭による味の競演
芸者衆の華麗な舞台と並ぶ東をどりの名物といえば、5軒の料亭が腕をふるう「陶箱松花堂弁当」ではないだろうか。松花堂弁当とは、老舗 吉兆の初代・湯木貞一氏が、茶会で使用する煙草盆から着想を得て発案した四つに仕切られた箱に、刺身、焼き物、煮物、ご飯を美しく盛りつけた弁当のこと。東をどりでは、湯木貞一氏の孫にあたる東京吉兆のご主人が1つの献立を提案し、それをもとに新喜楽、金田中、米村、松山の有名料亭が各々の解釈で個性を活かした料理をつくる。陶箱花松堂弁当は予約制で、当日テーブルについて蓋を開けるまで、どの料亭のものがサーブされるかはわからない。数人で予約をして、それぞれの弁当の中身や味の違いを比べてみるのも楽しいだろう。


東京吉兆(左)と米村(右)の陶箱松花堂弁当。

もう一つ、スペシャルな情報がある。上手桟敷20席限定で、新橋演舞場のすぐ左手にある金田中から、出来立ての「東をどり 桟敷膳」を仕出ししてもらえるのだ。金田中から一番近い上手席だからこそ届けることができる本格的な御膳には、初夏の食材を贅沢に使った温冷両方のお料理が美しく、繊細に盛りつけられている。一流の食と踊りを通して、料亭文化の情緒を体感してみてはいかがだろうか。


東をどり 桟敷膳は上手桟敷席と合わせ、特別鑑賞券(23,000円 税込み)として販売される。

日本文化が交差する新橋演舞場
食事を満喫したら、次に足を向けてほしいのが、演舞場2階に立ち並ぶ粋な文化のサロン。点茶席や酒処、和のおつまみとシャンパンのブースに東をどりの土産処まで、日本ならではの文化体験に心が踊る。

幕間の休憩時間には芸者が点茶席に姿を現し、お茶のお手前を披露してくれる。美しい所作を眺めながら、お抹茶と特製の生菓子で、ほっと一息。ほかにも各料亭が持ち寄った銘酒を、手の込んだ酒肴や笹鮨と共に楽しめるブースもある。ここでは、6軒の料亭の玉子焼きをひと口サイズにして販売。甘めのものから、出汁の味がしっかりきいたものまで...シンプルな料理だからこそ料亭ごとの個性が出る。普段はできない食べ比べを是非この機会に。

土産処には芸者衆が名刺代わりに使う「千社札」や、「東をどり団扇」、老舗松崎煎餅のオリジナル煎餅の販売も。目移りしながら散策していると目にとまるのが、観客との会話や写真撮影に応える美しい芸妓たち。普段はなかなか出会う機会のない彼女たちとの記念撮影は、貴重な思い出になるだろう。­

舞台の観劇だけではなく、日本らしい特別な体験ができる東をどり。料亭を訪れた気分で一流の芸と料理と酒に酔いしれてみてほしい。いつもは「一見さんお断り」の新橋花柳界が、すべての人を迎え入れ、おもてなしする夢の4日間が、今年も5月23日から始まる。

 

[Part3へ続く]

 

96 東をどり
www.azuma-odori.net
日時:5月23日(土)~26日(火)
5月23日(土)・24日(日)三部公演 壱の宴 11:30~13:00/弐の宴 13:40~15:10/参の宴 15:50~17:20
5月25日(月)・26日(火)二部公演 昼の宴 13:00~14:30/夕の宴 15:50~17:20
※公演の開場は開演時間の30分前
4月13日(月)よりチケット発売開始(http://www.ticket-web-shochiku.com/t/