枯山水庭
アート&エンターテインメント
2020.01.31

島根・足立美術館が、17年連続で米誌の日本庭園ランキングで1位に

文=福津くるみ

島根県安来市にある足立美術館の日本庭園が、アメリカの日本庭園専門誌『数寄屋リビングマガジン/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』(Sukiya Living Magazine: The Journal of Japanese Gardening)が発表した2019年の日本庭園ランキングで、1位に選出。2003年からスタートした本ランキングの第1回から17年連続で1位に選ばれるという快挙を成し遂げた。


生の額絵

日本庭園は、1968年に館の創設者である足立全康(1899〜1990)が造園に着手したもので、1970年の開館後も全康は庭師たちを指揮して庭園を拡張し続け、約15年の歳月をかけて基本形を完成。造園当初から大きくその姿を変え、現在は借景の山々を含め、総面積が約16万5000平方メートル(約5万坪)にも及ぶ。

庭園は枯山水庭、苔庭、池庭、白砂青松庭などから構成され、約800本の赤松と約100本の黒松を中心にサツキ、 ツツジ、モミジなどが季節ごとに美しく彩りを添える。


白砂青松庭

2019年には、年間入館者数で64万人を超えた足立美術館。うち、外国人入館者数は4万931人と、世界中からもこの美術館と庭園が注目されていることがわかる。

今年は開館50周年を迎え、4月1日(水)〜6月30日(火)「美の創造者 北大路魯山人」展、9月11日(金)〜10月25日(日)「横山大観の全貌」展なども特別に開催される予定。展覧会と合わせ、日本伝統の美しい庭園は、必ず見ておきたい。

 

足立美術館
〒692-0064 島根県安来市古川町320
0854-28-7111
http://www.adachi-museum.or.jp