Crystal of Light
東京
2020.11.17

銀座駅を彩る光の彫刻

百貨店に高級ブティック、レストランなどが多数立ち並ぶ東京の中心地・銀座の街には、日々多くの人が訪れる。そんな人々の移動を支え続ける、東京メトロ 銀座駅が約3年にも及ぶ大改装を終えて、新たに美しく生まれ変わった。

リニューアルを記念して、同じく銀座の街に生まれ、グローバルな化粧品ブランドとして発展してきた資生堂が、新たな駅のシンボルとして、パブリックアートを寄贈した。


縦1.65m、横は3.5mほどある大きな作品が、駅構内を華やげる。設置場所は、東京メトロ銀座駅 B6出口付近。

キラキラと光輝く、636個もの特殊加工を施したクリスタルガラスを集積したアート作品「光の結晶」。制作した世界的アーティストの吉岡徳仁さんは、「無数の光彩がひとつの巨大な光となるように、世界がひとつになり困難へ立ち向かってほしい」という平和への願いを込めて作ったという。


ファセット・カットと呼ばれる、ガラスの表面に角度の違う多数の切子面を持たせる特別な加工を施したクリスタルガラスは、まるで光の彫刻。

作品の輝きを設計する際に世界地図を用いており、光で世界を表現する構成となっている。


アーティストの吉岡徳仁さん。代表作は、ガラスのベンチ「Water Block」や、「ガラスの茶室-光庵」など。東京2020オリンピック・パラリンピックの聖火リレートーチのデザインも手がけている。

地下の構内で、上品な光を発するパブリック・アート。華やかな銀座の街を象徴する作品として、新たなランドマークとなるだろう。