2019.08.30

モダンに遊ぶ京都 1

心地よく籠ったり、アートに囲まれたり、景観を独り占めしたり。これまでにない滞在体験が、京都であなたを待っています。

京都であって京都でない、新しい体感を

四季十楽


四季折々の生け込みを手がけるのは、花屋「みたて」の西山隼人さん。

異次元への入り口さながらの門扉の先には、新しい京都が待っている。京都御所の西、閑静な住宅街の一角に、築100年近い京町家を改装し2016年冬にオープンした「四季十楽」。元の佇まいを活かしながら、10の客室が異なる個性を放つ。布団を敷く和室タイプの部屋では、日本ならではの滞在を。一方、山小屋のような温もりある趣の部屋、中心にある土間が印象的な部屋や、PCワークを携えたひとり旅にも快適な程よくコンパクトな部屋もあり、いずれもモダンな家具やアート作品とアジアの古道具が室内で調和する。隣家に配慮した設計の工夫は、そのまま空間の味わいに。例えば、視線を遮るさまざまな質感の窓ガラス。向こうにほんのり透ける緑と、往来のかすかな音。すぐそこにある京都の気配と非日常が交差する。

これを目当てに訪れるリピート客も多いという、料理家・冷水(ひやみず)希三子さん監修の朝食も魅力だ。野菜を中心に旬の素材が満載の洋朝食は、旅先の身体をエネルギーで満たしてくれる。また戻ってきたくなる常宿として、四季を通して自分だけのプライベートな京都を楽しむ拠点が誕生した。


4号室のベッドサイド。小山泰介さんの現代写真アートも部屋ごとの個性に


屋根裏部屋に上っていくようなわくわく感のある3号室


建築家・田根剛さんデザインのサロンは、伝統的なべんがら色を彷彿とさせる深紅の空間。朝はダイニング、夜はバーラウンジに


5号室は1 階のリビングと2 階のベッドルームがゆるやかにつながる、開放感溢れる設計


ゆったりとした檜風呂を備える10 号室のバスルーム。中庭への窓を開け放して、心地よく。

四季十楽
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